【映画は食事と似ている】映画をたくさん観ているけれど、趣味と言えるのかな…というアナタの処方箋

“映画をたくさん観るけれど、映画についての造詣に自信がない”という場合があります。

それでも初めて観た時の感動が忘れられなかったり、そして観た作品が今の自分を形成しているように感じたりする…。そういう方は結構いると思います。

 食べてエネルギーに変える

映画をたくさん観ているけれど、好きなのかどうか分からない…”踏み絵”とされる作品もあるし、人には言えない好きな作品もあるし…どう表現したらいいのだろう。

このもどかしい感じをどうにか例えられないかと考えた結果、こう思うようになりました。

“映画は食事と似ている”

生きている限り食べることは必須ですが、食べることそのものについての考察は+αです。どう消化され、どう栄養になっているかを常に把握しているわけではありませんし、自然に過ごしていれば好きなものだけを食べてしまいます。そういう時、栄養バランスに詳しい人美味しいお店を紹介してくれる人が居れば、とても頼もしく感じます。

映画も同じように、“作品を製作してくれる方”や、文脈や歴史と共により良い作品を案内してくれる“シネフィル”と呼ばれる方が居て初めて、健康的でバランスの取れた映画生活を送ることができる、という考え方です。

映画と食事の共通性についてあれこれ考えていたら、次のような動画に行き当たりました。

JP・ランガスワミ「情報は食べ物と同じなんだ」

食べ物に様々な調理法や食べ方があるように、情報にも様々な処理や摂取の仕方があると、JP・ランガスワミさんは語ります。適切な形で取り入れる必要があると。

普段は観ないような作品でも、おススメされて観てみたら、思いのほか良い体験だったという場合も多いと思います。
あるいは“良薬は口に苦し”で、苦手なタイプの作品にこそ向き合うべき時もあるかもしれません。

 でもやはり、好きな映画は好き

映画『her/世界でひとつの彼女』(2013)に、こんな場面があります。

エレベーターに乗り合わせた主人公・セオドアと友人・エイミー、そしてエイミーのパートナーであるチャールズ。

http://www.imdb.com/title/tt1798709/mediaviewer/rm2012860416

左からエイミー(エイミー・アダムス)、チャールズ(マット・レッシャー)、セオドア(ホアキン・フェニックス)。 http://www.imdb.com/title/tt1798709/mediaviewer/rm2012860416

果物のスムージーを飲むセオドアに、チャールズはこう言います。

果物をジュースにすると、体に必要な大切な繊維がすべて失われ、糖分だけになる
“By juicing the fruit, you lose all the fibers, and that’s what your body wants. That’s the important part. Otherwise, it’s just all sugar, Theodore.”

確かに一理ある、と受け入れるセオドアでしたが、エイミーは優しくフォローします。

もしくは彼が好きでそう味わっているなら、それは彼に喜びをもたらすし、体にも良いことよ
Or maybe he just likes the way that it tastes and then that brings him pleasure, and that’s good for his body too.”

ある人にとって好ましい作品は、その人にとって平均値を上回る体験となり得る場合があります。

このように捉えると、“映画を観ること”“映画に精通していること”は必ずしも同じではなく、“映画に精通している人”は特別な役割を担っている、と考えることができます。

“映画をたくさん観るけれど、映画についての造詣に自信がない”という人は、もしかしたら映画そのものではなく、映画をきっかけとして、何かに別のことへ取り組む用意をしているのかもしれません

だからこそ、映画に造詣の深い人へ尋ねてみて、おおよその進路が分かったらまた歩き出す…。そういう向き合い方でも、大丈夫だと思います。

観た映画はどのような形であれ吸収され、その人の人生に影響をもたらしているはずなので、“映画は好きだけど映画について考えるのは苦手”という人は、何か他の形で表現してみると良いかもしれません。

Eyecatch Image:http://www.imdb.com/title/tt1798709/mediaviewer/rm2012860416

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