【特集】『SING/シング』劇中曲を徹底予習!往年の名曲から”にんじゃりばんばん”まで?

『ミニオンズ』のユニバーサルが、またまたとんでもない超一流エンターテイメント作を作り上げた!

日本でも話題を呼んだ『ミニオンズ』や『ペット』を手掛けた、ユニバーサル・スタジオイルミネーション・エンターテインメントの黄金タッグによる新作アニメーション映画『SING/シング』が、いよいよ公開しようとしている。

(C)Universal Studios.

(C)Universal Studios.

本作は、取り壊し寸前の劇場支配人バスター・ムーン(コアラ、マシュー・マコノヒーが声を務める)が、かつての栄光を再び掴もうと世界最高峰のオーディションをすると発表。人生を変えるチャンスを掴むため、個性豊かな動物たちが、歌唱コンテストで奮闘する姿をコミカルに描いたミュージカル・アニメ作品。

すでにアメリカでは上映されており、第74回ゴールデン・グローブ賞でアニメーション映画賞を、スティーヴィー・ワンダーの「フェイス feat. アリアナ・グランデ」が主題歌賞の2部門にノミネートされるなど、評価も高い。

往年の名曲から、お馴染みの流行歌まで、数々のヒット・ソングに乗せて軽快に映画は進行する。声の担当は、マシュー・マコノヒーリース・ウィザースプーンら豪華俳優陣をはじめ、『テッド』シリーズでテッドの声も担当するセス・マクファーレンら個性派たちが熱唱し、映画を盛り上げている。日本吹き替え版は、日本のタレントたちが歌まで吹き替えているので、オリジナル感を楽しみたい方は、是非とも字幕版をお勧めしたい。

(C)Universal Studios.

(C)Universal Studios.

本作で使用されているのは全部で60曲以上にもなるという。
ただ、とにかく“王道的な選曲”なので、洋楽ファンなら当然、少し洋楽かじってます程度の方なら楽しめるはず。しかし、洋楽に全く精通していない場合は、劇中で歌われている楽曲を一切知らないかも知れない。下手すれば、ポカァ~ンと口を開けたまま終わってしまうのは、勿体無い!

予習してから劇場に!劇中の楽曲を厳選して紹介

ということで、この度、本作を最大限に楽しむために、劇中で使用されている主な楽曲を一気に紹介(※順不同)、その曲にまつわるエピソードも交えながら、劇場に行く前に徹底的に予習して、この極上エンターテイメント『SING/シング』を楽しもうではないか!

「Faith ft. Ariana Grande」Stevie Wonder

まずは本作の主題歌から。大御所スティーヴィー・ワンダーと、今をときめく歌姫、アリアナ・グランデという豪華過ぎる共演に、音楽ファンならずとも大興奮すること間違えなし!

「Gimme some Lovin」Spencer Davis Group

『ノッティングヒルの恋人』『グッドモーニング、ベトナム』など数多くの映画でも使用されている。また、数多くのアーティストたちによってカヴァーされており、1980年の映画『ブルース・ブラザース』では、劇中この曲を演奏する場面があるほか、サム&デイヴ、オリビア・ニュートン=ジョン、最近では、アリアナ・グランデもカヴァーしている。

「The Way I feel Inside」The Zombies

「Time Of The Season」(ふたりのシーズン)の大ヒットで知られる、イギリスのロックバンドThe Zombies の1966年の名曲。CDの発売はイギリス本国でしかされておらず、日本には馴染み薄いかも知れない。劇中では、『キングスマン』のタロン・エジャトンが歌っている。

「Let’s Face The Music And Dance」Fred Astaire & Ginger Rogers

1936年公開のアメリカ映画『艦隊を追って』の劇中で歌われた。原曲は、ミュージカル映画黄金期の大スター、フレッド・アステアジンジャー・ロジャースの共演シーンで使用された。その後、エラ・フィッツジェラルドや、ダイアナ・クラークなど、本格派シンガーによってカヴァーされている。本作では、『テッド』のセス・マクファーレンが見事な歌唱力を発揮し、歌い上げている。

Venus」Shocking Blue

耳馴染みのある方も多いだろう。日本でもオリコンチャート2位を記録。その他、アメリカ、フランス、ドイツ、イタリア、スペインなど世界各国でヒットを飛ばした、ショッキング・ブルー最大のヒット曲。ママス&パパスのキャス・エリオットが在籍していたThe Big 3の「ザ・バンジョー・ソング」にインスパイアされて制作された曲だという。劇中では、リース・ウィザースプーンとニック・ロールによって、原曲以上に軽妙なテンポが強調されながら、歌われている。

Bamboléo」Gipsy Kings

鳴かず飛ばずの時代が長かったジプシー・キングスだが、1980年代後半、クロード・マルチネスをプロデューサーとして迎え入れ、もともとのフラメンコを基調とした音楽に、ポップスやロックなど現代的な音楽の要素を加え、フランス国内で大ヒットした、彼らの代表曲。フランソワ・ミッテランが大統領選挙で同曲を使って若者の支持を得ようとしたことでも知られる。

Hallelujah」Jeff Buckley

オリジナルはレナード・コーエン。ボブ・ディランをはじめとする数多の歌い手たちにインスピレーションを与え続けた世紀の名曲である。歌詞が難解で今でも様々な解釈がされている。映画や海外ドラマのエンディングなんかで、よく使われる曲でもある。同曲を、「Q誌の選ぶ歴史上最も偉大な100人のシンガー」において第10位に選出されたアメリカのシンガーソング・ライター、ジェフ・バックリィがカヴァー。「天使の歌声」と称され、類稀なるギター・テクニックを持ったジェフの歌声が心に染み入る。

Call Me Maybe」Carly Rae Jepsen

ジャスティン・ビーバーがこの曲を聴き惚れツイッターで絶賛し、「僕のレーベルで一緒にやらないか?」と彼女を誘ったことで、一気にスターダムに上り詰めたカーリー。ジャスティン設立の「Schoolboy Records」初のアーティストとして大注目を浴び、同時に、この曲も世界的なヒットとなる。劇中では、マシュー・マコノヒー(コアラ)と、スカーレット・ヨハンソン(ハリネズミ)が歌っている。マシューとスカーレットが歌う「Call Me Maybe」が聞けるなんて、なかなか貴重な体験である。

「Butterfly」Crazy Town

思わず「懐かしい~」と言ってしまう方も多いのでは。1999年にデビューしたクレイジー・タウンの1stアルバムにして、最大のヒット作である『ザ・ギフト・オブ・ゲーム』に収録されている名曲。「バタフライ」は、いきなり全世界で250万枚以上売れた大ヒット作となり、アメリカではダブル・プラチナ・ディスクにも認定される。同曲は、あのレッド・ホット・チリペッパーズの『母乳』に収録されている「プリティ・リトル・ディッティ」のインスト部分をサンプリングしたのが特徴的。レッチリが自分達の曲をサンプルとしての使用許可を出したのは、これが初である。

Under Pressure」Queen

クイーンとデヴィッド・ボウイの共作による世界的大ヒット曲。ボウイとクイーンのジャムセッションの中で生まれたという。クイーンにとってイギリスのチャートでは1975年の『ボヘミアン・ラプソディ』以来2度目の1位を獲得した彼らにとっては代表曲といって相応しい楽曲。

Shake It OffTaylor Swift

2016年第58回グラミー賞において最高権威である最優秀アルバム賞を受賞した『1989』に収録されており(彼女は2回目の受賞となる)、この楽曲自体も世界的に大ヒット、テイラーの代表曲のひとつ。日本の東京ドームからスタートした世界ツアー「The 1989 World Tour」においても最後に歌われた。この曲では特に、ドーム中央に設置された可動式のステージ上で、派手な電飾と、ダンサーたちの振付により、一大エンターテイメントを見せつけた。

My Way」Frank Sinatra

説明不要の名曲中の名曲。シナトラの曲というイメージがあまりに強いが、原曲は1967年のクロード・フランソワのフランス語の歌「Comme d’habitude」を、シナトラ版の作詞を務めたポール・アンカが英語詞にし、1969年にフランク・シナトラのシングル及び同名のアルバムとして発売。後に、あのエルヴィス・プレスリーなど、世界中の数多くのアーテイストにカヴァーされる。カヴァーされた回数が、ビートルズの「イエスタデイ」に継いで多いという。

Bad Romance」LADY GAGA

2017年のスーパーボウルでのパフォーマンスが大好評だったLADY GAGAの初期の代表曲のうちの一つ。GAGAの楽曲群の中でも評価が高く、批評家たちは彼女の出世作「Poker face」以上に評価。有名大手誌『ローリング・ストーン』も、2009年の“優秀楽曲25”で同曲を10位に選出した。日本で劇場公開された本作の予告編が、豚のキャラクター(ニック・クロール)が踊りながら、この「Bad Romance」歌っているシーンから始まっているので、印象に残っている人も多いかも知れない。

Firework」Katy Perry

現代最もセールス的に成功するアメリカの歌姫と言っても過言でない人気ぶりのケイティ・ペリーの代表曲。Billboard Hot 100では4週連続で第1位を獲得した。ちなみに、この楽曲が収録されている彼女の2ndアルバム『ティーンエイジ・ドリーム』からは、同曲を含め合計5曲がシングル・チャートで1位を獲得しており、この記録は、あのマイケル・ジャクソンが『Bad』で達成した記録と並ぶ大記録となっている。ケイティの宿敵とされるテイラー・スイフトは自身の大ヒット作『1989』で、この記録を抜こうとしたが、残念ながら失敗に終わっている。

Anaconda」Nicki Minaj

人気女性ラッパー、ニッキー・ミナージュが2014年にリリース。MVが「下品過ぎる」と悪評を呼んだものの、公開24時間で1960万回再生するという驚異的な数字を叩き出した。劇中では可愛らしいウサギの女の子たちがお尻をフリフリさせながら歌っている。ニッキーの過激的なMVであることを知ったうえで、本作を観ると一層そのギャップが面白い。

「Don’t You Worry ‘Bout A Thing」Stevie Wonder

日本語では「くよくよするなよ!」と意訳される。スティーヴィーの1973年のアルバム『インナーヴィジョンズ』からのシングルで、Billboard Hot 100 では16位を記録。『インナーヴィジョンズ』はドラッグの危険性を歌った「トゥー・ハイ」や、人種差別を歌う「汚れた街」など、深刻で暗い曲が多いが、この「Don’t You Worry ‘Bout A Thing」では曲調が一変し、様々な苦難も乗り越え、“くよくよせずにいこう!”というのがテーマの曲である。同曲を、第58回グラミー賞で新人賞にノミネートされたトリー・ケリーがカヴァーし本作で使用している。

Golden Slumbers/Carry The Weight/The End」Paul McCartney

ビートルズの膨大な曲の中でも群を抜いて有名な曲と言えよう。音楽史に燦然と輝く名盤『アビーロード』のラストに収録されている大名作メドレー。『ドリーム・ガール』のジェニファー・ハドソンがカヴァーしている。ちなみにこのカヴァーには、「The end」は何故か含まれていない。

にんじゃりばんばん」きゃりーぱみゅぱみゅ

本作には、なんと、日本アーティスト、きゃりーぱみゅぱみゅの楽曲にんじゃりばんばん」が、5匹のレッサーパンダたちがスタジオで歌っているシーンで、一瞬だけだが使われている。この他にも、彼女の「きらきらキラー」「こいこいこい」も使用されているらしいので、注目して観るのも面白いかも知れない。

中には一部しか使用されない曲も多いのも事実ではあるが、新旧の数多くの楽曲が使用されている、正しく音楽に対する敬意と愛情を感じさせる映画となっている。2017年の春を彩る、最高のミュージカル映画を、是非多くの方に、楽しんで頂きたい。

SING:(C)Universal Studios.

About the author

音楽や映画をこよなく愛す、通りすがりのエンタメ馬鹿です。
あのブラッド・ピットに会って、ひと言会話したのが唯一の自慢な、ちっちゃい男です(笑)

某大学芸術学部映画学科、音楽業界を経て、現在フリーのクリエーターとして活躍中。

サッカーが好きな方ならW杯を見ながらビール片手にサッカーの試合について熱く語ることでしょう。野球が好きな人も然り。美食家たちは一流レストランへ趣き、料理の品評をする……それと同様に、私は映画と音楽をこよなく愛し、日頃から多くのエンタメに触れています。

そこで知り合えた、少しでも良質なエンタメや、ちょっとした豆知識、現象などが世の中に広がればいいなと常日頃思いながら執筆しております。通ならではの視点で真剣に映画と音楽を向き合いたい、そんな思いを胸に、今日も映画館へライヴハウスへせっせと走って行きます。お粗末な文章ではございますが、どうぞ、皆さん、ご贔屓にして頂きましたら幸いでございます。
ORIVERcinemaの発展を祈りつつも、私に出来る最大限の努力で、皆様に少しでも多くのここだけでしか得られないレアな情報をお届けできたらと思っております。

真面目かッ!(笑)

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