スティーヴン・キング作品、映像化ラッシュ!『イット』予告は大評判、テレビ版『ミスト』も予告編解禁

先日ワーナー・ブラザース社より満を持して公開された、アンディ・ムスキエティ監督による新生『イット』予告編の再生回数が、現時点(2017年4月13日時点)でなんと2,500万回超えという記録的な数字を叩き出して大きな話題を集めている。

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2017年9月8日に米国公開予定、アンディ・ムスキエティ監督版『イット』より、初となる予告編がついに公開された。本作品はご存知のように、1986年に発表されたスティーヴン・キングの

しかし欧米では、この予告編が話題だけではなく物議までも醸している。作品に登場する恐怖のクラウン、“ペニーワイズ”が再来するという話題の加熱が、ある特殊な職業の人々にも影響を与えているからだ。もちろんそれは、まっとうに暮らしている“善良な”クラウンたちである。予告編の公開後、その話題性もさることながら、映像に登場するペニーワイズがあまりにも化け物じみているせいもあるのか、クラウンに対する恐怖心が増長してしまい、彼らへの仕事の依頼や活動に多大な影響を及ぼしているというのである。ちなみに、同じようなケースは昨年(2016年)にも起こっている。米国に端を発して世界中に蔓延した、ご存知“不気味なクラウン目撃騒動”によって、職業クラウンたちが大きな煽りを受けたのである。

クラウンというものが日常生活にあまり密着していない日本では到底考えられない話なのだが、サーカスでのクラウンを筆頭として、人々が幼い頃からクラウンに慣れ親しんでいる欧米では、クラウンという存在が良かれ悪かれ大きな存在となっているのだろう。その負の側面の現れとして、コルロフォビア(道化恐怖症)などという精神的な闇をも生み出す結果となっている。

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2016年、世界に“感染”したクラウン騒動 昨年(2016年)、アメリカのサウスカロライナ州グリーンヴィルに端を発した不気味なクラウン目撃騒動を覚えているだろうか。騒動のきっかけ

この『イット』のケースに関して言えば、クラウンたちの怒りの矛先は、原作者であるスティーヴン・キングにも当然向けられているようで、キングは自身のツイッターにもこんな投稿をしている。

「クラウンたちは私に怒っている。申し訳ない、ほとんどのクラウンは善良ですよ、でもね……」とかなんとか、原作者もいろいろ大変である。

さて今回は、そんな大変な思いをしつつも、アメリカのモダン・ホラー界に君臨して作品を生み出し続け、テレビや映画における素材の宝庫としても存在するスティーヴン・キング作品の、最新テレビシリーズ化の話題をご紹介したい。

『ミスト』ついにテレビドラマ化!

2017年版『イット』や、同じく現在話題となっている2017年8月米国公開予定の『ダーク・タワー』など、2017年度もキング作品は映像化の話題に事欠かない。今回、それらと並んで以前から製作の話が聞こえていた、キングによる同名小説を原作としたテレビシリーズ版の『ミスト(原題:The Mist)』が遂にそのベールを脱ぎ、初の予告編映像が公開されて注目を集めている。

The Mist

© 2017 Spike Cable Networks. All Rights Reserved. http://www.spike.com/press/photos/

原作小説である『霧』という作品は、かつてフランク・ダラボンが監督・脚本を務めてすでに映像化しており、2007年に劇場公開されている。ダラボンと言えば、キングの作品を原作とした『ショーシャンクの空に』『グリーンマイル』でも監督を務めていたり、過去には同じくキングの『312号室の女』を原作とした短編映画の監督を担うなど、キング贔屓の映画監督である。またホラー映画の脚本を多く手がけるダラボンは、近年話題となっている『ウォーキング・デッド』の発案者でもあり、シーズン1の第1話のみ監督を務めているが、確かに第1話だけ飛び抜けてクオリティーが高かったように記憶している。

映画版『ミスト』は、基本的には原作に忠実でありながらも、その結末だけはキングの原作とは大きく異なっているのだが、物語の大筋としては、メイン州を見舞った激しい雷雨の後に、何処より発生した謎の“霧”に包み込まれた街で巻き起こる異常事態と、その状況の中で秩序を失ってゆく人々の姿が描かれている。鑑賞済みの方はご存知のように、かなり衝撃的な結末になっているのだが、ダラボンの描いた結末にはキングも賞賛の言葉を述べているそうである。

©2007 The Weinstein Company.All rights reserved. http://www.imdb.com/title/tt0884328/mediaviewer/rm480186368

映画『ミスト』より(©2007 The Weinstein Company.All rights reserved.) http://www.imdb.com/title/tt0884328/mediaviewer/rm480186368

今回テレビシリーズ化される『ミスト』は、大筋としては可能な限り原作に忠実という考えはありつつも、継続的にシリーズとして成立させるため、少なからず変更も加えているということだ。登場する人物やクリーチャーなども、映画版と同様、独自のものになっているらしい。さらに、この後ご紹介する予告編を観ていただくとわかるのだが、原作および映画版の舞台はスーパーマーケットにほぼ限定されていたのに対して、テレビシリーズでは霧に包まれた街全体の様々な場所が舞台として描かれているようである。また映画版では描かれていなかったセックス、つまり性というものを大きなテーマとして掲げているようだ。

というわけで、最後に予告編をご覧いただきたい。ちなみに本シリーズは米国のケーブルテレビ局“Spike”にて、2017年6月22日より放送開始予定とのこと。予告編を観る限りでは、おそらく原作とも映画版とも、ひと味もふた味も違った作品に仕上がっているようなので、ぜひ鑑賞してみたいものである。

Source: http://ew.com/tv/2017/04/11/stephen-king-the-mist-tv-series-first-trailer/
Eyecatch Image: https://www.youtube.com/watch?v=kya_uqiSQOY

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週に1回くらいのペースで、ついつい『八月の鯨』を観てしまう今日この頃。Busy, busy, busy, always busy.

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