ウディ・アレンの恋愛映画を振り返りながら、最新作『カフェ・ソサエティ』日本公開を待とう

人気監督ウディ・アレンによる新作映画『カフェ・ソサエティ』2017年5月5日に日本公開されることが決定した。

ストーリーは1930年代、華やかな生活を夢見る青年が映画業界に飛び込み美女と恋に落ちるのだが、彼女には別の交際相手がいて・・・というもの。主演はジェシー・アイゼンバーグ。脇を固める美女はクリステン・スチュワートにブレイク・ライヴリー。

©2016 GRAVIER PRODUCTIONS, INC.

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キャストを見ると海外ポップカルチャー好き女子のバイブル『ゴシップ・ガール』のブレイク・ライヴリーに、ヴァンパイアブームを巻き起こした『トワイライト』シリーズのクリステン・スチュワートというミーハーな人選だが、しかしこの『カフェ・ソサエティ』が普通のおしゃれラブストーリーなわけがない。なぜなら監督がウディ・アレンだからだ。

ウディ・アレン。彼の作るラブストーリーはどれも一筋縄ではいかないユニークなものばかりだ。テンポが良く、洒落っ気が効いているが王道の”純愛映画”は観たことがない。今回は『カフェ・ソサエティ』の前に、ウディ・アレンのこれまでのラブストーリーの特徴を振り返ってみよう!

おじいちゃん、若い子好きすぎです!

ウディ・アレンの作品を観ると、だいたい主人公は彼自身である。本当にどの作品を観ても、「まんまウディ・アレンじゃん」と言いたくなるほどなのである。

2014年公開の『マジック・イン・ムーンライト』。主演はコリン・ファースとエマ・ストーンだ。レトロでかわいらしく、おしゃれな雰囲気漂う映画なのだが、あの英国紳士コリン・ファースがだんだんウディ・アレンに見えてくるようなキャラクターなのである。

お喋りで皮肉屋、茶目っ気があるがずっと一緒にいたら絶対に疲れるタイプ。『ミッドナイト・イン・パリ』の主人公もそうであるし、ウディ・アレン本人が演じる役どころもアレンそのままだ。そしてだいたいそのキャラクターたちは若い女の子と恋に落ちる。

コリン・ファースとエマ・ストーンだって25歳ほど歳が離れている。ダンディな俳優を自分に見立ててエマ・ストーンと恋仲にさせているかと思うとちょっぴり苦笑い。御年81歳だけれど恋愛体質すぎだよ、ウディ・アレン!

予想を超えたギトギトの恋愛!

ウディ・アレンは表現するならば”見かけよりも油分たっぷり、カロリー高めのスイーツ”のような恋愛映画を撮るのがお得意だ。彼の恋愛映画で、ごく普通の純愛ものを観たことがない。2012年公開の『ローマでアモーレ』も、コミカルなラブコメディだが恋人の親友を好きになったり、妻がいるのに娼婦とおかしなことになったりと一筋縄ではいかない恋模様が繰り広げられる。

そんな彼の作品でもとくに”高カロリー”な映画が、2008年公開の『それでも恋するバルセロナ』。スカーレット・ヨハンソンやペネロペ・クルスといったセクシー美女が共演している作品だ。

スカーレット・ヨハンソン演じるクリスティーナと画家の男が恋に落ちるのだが、その画家の元妻であるペネロペ・クルス演じるマリアが現れて三角関係になってしまう。ここでびっくりする所は、クリスティーナとマリアも関係を持ってしまうところである。ただの” 男と女の”三角関係ではなく、”いち人間同士の”恋模様。『カフェ・ソサエティ』  で繰り広げられるのは、どのような三角関係なのだろう?美女に翻弄されるジェシー・アイゼンバーグが楽しみだ。

http://www.imdb.com/title/tt0497465/mediaviewer/rm3296409856

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恋なんてみんな幻想だから!

そんな一風変わった恋愛映画を送り出してきたウディ・アレン。しかし重苦しくない作品でも描かれているのは、”恋愛の難しさ”だ。

『それでも恋するバルセロナ』でも、主人公たちは自分の恋愛が良い方向にいくようにとあくせくする。しかし恋を進める中で気づかされる他者と自分とのルールの違いや、とりまく環境のズレ。2013年公開の『ブルージャスミン』で描かれているのはセレブ女性の転落人生だが、彼女も本当は愛を求めているのに、うまくいかず狂っていく…という姿が描かれている。

恋なんて不合理なもの。男と女が恋に落ちる時は騙し合っているようなもの。頑張っても完成しない愛もある。少し悲しく寂しい、ウディ・アレンの”恋についての思想”がどの作品にも現れているのだ。

一見ドタバタ劇に見えるが、実は私たちの”うまくいかなかった恋愛の思い出”の傷をグサリと刺してくるのがアレンの恋愛映画の特徴だろう。

80歳を越えてもなお、自身の恋への憧れや皮肉たっぷりの恋愛観を作品に投影させ続ける映画監督、ウディ・アレン。どれだけ泣き悩まされても人はまた恋に落ちる!そんなチャーミングなウディおじいちゃん、最新作『カフェ・ソサエティ』でも”恋愛とは結局こういうものだ”というキュートにひねくれた考え方を、私たちに見せつけてくれるに違いない!

©2016 GRAVIER PRODUCTIONS, INC.

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映画『カフェ・ソサエティ』は、5月5日(金・祝) TOHOシネマズ みゆき座ほか全国公開!
公式HP:movie-cafesociety.com

©2016 GRAVIER PRODUCTIONS, INC. 

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フリーライター(1995生まれ/マグル)

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